海外ETF


海外ETFとは

「海外ETF」とは、日本から投資できる海外の上場投資信託(ETF)のことです。S&P 500、NASDAQ、NYダウなどの代表的な指数に連動する形で運用されています。

海外ETFは多様な商品があるため、米国市場の大企業群に簡単に投資したり、新興市場に投資をしたり、リスクの大きいETFに投資することも可能です。また、少額取引できる銘柄も多く、まとまった資金がなくても少しずつコツコツ投資することも可能です。

海外ETFのメリット

運用コストが低い

海外ETFは経費率(つまり運用コスト)が低いというメリットがあります。インデックス型の投資信託も低コストではありますが、投資信託よりも低いことが多く、経費率は年率0.1%未満です。

このような低い運用コストが実現できる理由は、ETFが投資信託と違う仕組みで運用されており、端的に言えば販売会社に対して信託報酬を支払う必要がないからです。同じマーケットのパフォーマンスを追求する場合、低いコストで運用したいという場合には、海外ETFが選択肢に入ってくるでしょう。

商品の自由度が高い

海外ETFは商品が非常に豊富で、自分の投資の考え方や目的に合わせて選びやすいというメリットがあります。先進国や新興国への投資、さまざまな業種やテーマ(環境配慮や社会貢献など)対象にしたETFもあります。投資家は自分が投資したいものから商品を選び、本人の意向に沿った最適なポートフォリオを作成しやすくなります。

海外ETFのデメリット

二重課税を申告する必要がある

海外ETFで配当金を受け取ると、その配当金がその国で課税され、さらに日本でも課税されます。海外の株式を売却して得た利益については海外で税金を払う必要はないのですが、配当金は海外で税金が引かれます。さらに、日本でも配当金に対して税金がかかってしまうのです。

しかし、「外国税額控除制度」があるため、確定申告をして二重課税されていることを伝えれば問題はありません。外国税額控除制度によって二重課税を控除でき、米国ETFであればアメリカで課税されていた税金が控除されます。

ただ、証券会社から年間取引報告書や支払通知書をもらい、「外国税額控除に関する明細書」を作成する必要があるため、税務処理に手間がかかるという点はデメリットといえます。

為替リスクがある

海外ETFは、外貨(米国ETFなら米ドル)で購入することになるので、為替のリスクが生じる可能性があるというリスクはあります。長期投資を前提にしていればリスクは小さくできるので、海外ETFは保有を前提に持つほうが良いでしょう。
また、円を外貨に換える為替手数料は発生します。ただし、この手数料も大きくないのですが、為替手数料は米ドルの場合は25銭/ドル程度です。