金投資とは
投資と聞くと債券や株式をイメージすると思いますが、投資にはさまざまな種類があり現物資産への投資もあります。
中でも「金(ゴールド)」は国際情勢の変化や災害時に価格が上昇する傾向にあるため、「有事の金」ともいわれています。
そのため、有事に備えてポートフォリオの一部に組み込んでいる投資家も少なくありません。
金投資のメリット
希少性があるため無価値になることはない
株や債券、紙幣は会社や国が価値を証明しているものにすぎませんが、金は実物資産としても価値を持っています。
人工的に作ることはできず、埋蔵量も限られているため希少性があるためです。
現在、世界にある金の埋蔵量は5万トン、これまでに採掘された金は18万トンとあわせて23万トン前後しかありません。
これは競技用プールの約4.8杯分しかない計算です。年間3,000トンのペースで採掘されているので、10数年後には枯渇してしまいます。
そのため有限かつ需要のある金は、その希少性から無価値になることはないといわれています。
投資方法によっては現物を所持できる
金投資の方法はいくつかありますが、現物の金(金地金)を所持することが可能です。
ペーパーレスの進む昨今、株式や債券、紙幣までもがデータ化されています。
データ化されたからといって価値がなくなるわけではありませんが、所有感はありません。
現物の金を所持すれば所有感と安心感が得られます。
金投資のデメリット
利息や配当を生まない
銀行預金だと預けている期間中、わずかながら利息が発生します。株式や債券は配当金や利息が期待できます。
これらは投資金の運用によって生まれたものです。
金投資の場合、取引時点の金の価格で現金と等価交換しています。
販売元がその売却金や元手でなにかを資産運用するわけではないので、金を持っていても利息や配当のようなインカムゲインは発生しません。
為替の影響を受ける
金は米ドル建てで取引されています。これはかつてアメリカ政府が金とドルとの交換を認めていた名残です。
日本円で金を買っているように見えても、実際は米ドルで購入していることになります。よって、円高ドル安になると円換算による金価格は下落してしまいます。
有事の際、円高ドル安が同時に起きることがほとんどです。そのため金投資のメリットである有事のリスクヘッジが機能しにくくなっています。
紛失・盗難のリスク
金地金を所持する場合、紛失や盗難から守らなければなりません。貸金庫や預かりサービスも利用できますが、手数料が発生してしまいます。