オプション取引とは?
オプション取引とは、将来の決められた期日に、特定の資産を、取り決めた価格で購入・売却する権利を取引することです。
オプション取引には、「コールオプション」と「プットオプション」という2つの方法があります。コールオプションは買い手に資産を「買う権利」を与えることで、プットオプションは買い手に資産を「売る権利」を与えることを指します。
オプション取引の例
オプション取引の例として、不動産(家)を例に取りましょう。あなたが気に入った物件を見つけたとします。今すぐにでも買いたいと思いましたが、資金調達に半年かかるとします。しかし、半年も待つと家の価格は上がってしまうかもしれません。
そこで、あなたは家のオーナーに「半年後に家を4,000万円で買う権利を得たい。認めてくれれば、今すぐ400万円を支払う」という提案しました。
これはコールオプションの例です。買い手であるあなたは、400万円のプレミアム(権利の購入代金)を支払うことで、基準資産(家)を行使価格(4,000万円)で行使日(半年後)に購入する権利を得ました。
もし半年後に家の価格が5,000万円に上昇した場合、あなたは既に4,000万円でその家を購入する権利を持っているので、差益の1,000万円からオプションプレミアムの400万円を差し引いて、合計600万円の利益を得ることになります。
一方、家の価格が変わらないか下落している場合、あなたは権利を行使しないという選択肢を行使できます。もし権利を行使しなかった場合、あなたが失うのは最初に支払ったプレミアムの400万円だけです。
先物取引との違い
先物とオプションはどちらもデリバティブ取引ですが、オプション取引の特徴は「権利」を取引するという点です。先物では、損をするからと取引を一方的に破棄することは難しいですが、オプションにおいて権利が行使されるかどうかは買い手次第です。つまり、買い手は権利を行使するかどうかを選択でき、売り手は行使された場合にしか義務を果たさなくてもいいのです。
先物は、保証金があるとはいえ価格変動によるリスクとリターンが大きい取引といえます。一方、オプションは、買い手のリスクはプレミアムだけです。価格変動による利益の可能性はありますが、損失が権利の購入代金として支払ったプレミアム以上になることはほぼありません。
先物は主にリスクヘッジと利益追求を同時に求めますが、オプションは主にリスクヘッジが目的であり、価格下落リスクから保護するために使われているという違いがあります。